介護業界の中で今よりも待遇の良い職場で働きたい。
そのためには、業界全体のトレンドや介護事業の経営者の視点を学んだ方が良いと思い『これならわかる<スッキリ図解>介護ビジネス』を読みました。
介護業界で起業したい人に向けた本でしたが、介護事業を取り巻く話や介護保険、介護事業を始める際に知っておくと役に立つ情報などが解説されており、介護業界が今後どうなっていくのか大まかにつかむことが出来ましたね。
介護業界の現状を知って将来の待遇改善につなげる
まずは本の目次を抜粋してご紹介。
- 第1章 介護業界の現状は
- 介護サービス市場と規模を知ろう
- 介護事業の利益率はどれくらいか
- 介護ビジネスの魅力と厳しい経営実態
- 【コラム】今後の介護事業経営で特化すべきこと
- 第2章 介護保険と介護サービス
- 今後、参入を検討すべきサービスは
- 制度改正後の新ビジネスモデルとは
- 新しい制度に対応する必要がある
- 介護職のキャリアパスがますます重要に
- 第3章 介護事業をはじめる際の心得
- 介護事業に向いている人とは
- これからは介護事業も戦略的にブランディングを
- 介護人材にも特徴がある
- 第4章 他業種からの参入と事例
- これからの介護ビジネス
- 他業種から介護事業に参入して成功するには
この中で、第1章「介護業界の現状は」から個人的に気になった項目をご紹介します。
介護サービス市場と規模を知ろう
高齢化がますます進行していく日本において、介護事業の成長性は誰もが認めるところでしょう。
実際に、介護保険サービス利用者となる要介護・要支援の認定を受けた人は、2000年の218万人から2010年には487万人に急増しています。
団塊の世代が75歳を迎える2025年までは同じようなペースで拡大を続けることがほぼ確実です。
その状況で課題となってくるのは、やはり「人材」の問題です。
行政の方向性が現れる助成金などでは職員のレベルアップの教育目的が多くなってきており、介護報酬の加算要件も有資格者が優遇されるようになってきています。
介護業界は、いかに人材を確保して育てていくかが重大な課題になっています。
逆を考えると、介護職員は介護事業者から必要とされるような資格や経験を持ってさえいれば、有利な条件で仕事が出来る可能性も大いにあります。
介護事業の拡大によって就業先も確実に増えるわけですから、しっかりと地力をつけていくのが重要だと思います。
介護事業の利益率はどれくらいか
厚生労働省は、3年に1度のペースで「介護事業経営実態調査」を実施しています。
その結果を見ると、ほとんどの事業で利益率がプラスとなっており、通所介護(デイサービス)では10.6%となっています。
【参考】儲けやすい介護事業は何か「介護事業者の経営実態調査」を見てみる
ここで重要となってくるのが事業規模での比較です。
介護事業では、事業規模が大きくなるに比例して利益率も上昇しています。
デイサービスや施設サービスなどは「定員」が決まっていますので、稼働率が限界近くなったら、拠点を増やしていかないと事業の成長はストップすることになります。
以上のことを考えると、介護職員が就職先を考える時にその法人の事業規模というのも意識した方が良いかもしれませんね。
まとめ
今後、介護業界が拡大していくことは間違いありません。
まだまだ未成熟な介護業界ですから、状況に合わせて法改正も次々と行われていきます。
その中で、より良い待遇で働くために情報収集は積極的に行っていきたいですね。
知らなくても普段の業務では問題ないけど知っていた方が良いこと。そういう知識を積み重ねることで、いざという時に差がつくんだと思います。
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