派遣会社が介護職を募集するためのコストが上がってきており、それを受けて介護職の派遣料金が上昇してきていると2015年2月28日の日経新聞朝刊で記事になっていました。
「介護職の派遣料金が上昇 1~2年で1割、募集コスト転嫁」
派遣で働く介護職にとってはうれしい話題かもしれませんが、介護と派遣の相性は良くないのではないかと僕は考えます。
介護職の派遣料金が上昇している3つの理由
介護職の派遣料金が上昇している理由は、3つあります。
1つ目は、既に書いたように派遣会社が介護職を募集するためのコストが上がっていることです。
派遣会社が介護職員を募集しようとしてもなかなか集まらず、派遣会社に登録する介護職員を集めるために求人広告を出したり派遣会社のホームページを宣伝する費用が増えてきています。
2つ目は、派遣会社が介護職員を募集する時の時給が上がっていることです。
募集をするためのコストに関連しますが、派遣会社が宣伝をしても登録してくれる介護職員が集まらないので、募集をするときの時給を上げるしかありません。
3つ目は、介護事業者側も介護職員の募集がうまくいかずどうしても派遣会社に頼らざるを得ない状況ができていることです。
介護事業者も深刻な人手不足で悩んでいるところが多く、派遣会社が提示する高い金額を受け入れてでも人手がほしい。
これらの理由が合わさって介護職の派遣料金が上昇しています。
景気の回復によって有効求人倍率が改善してきており、より一層介護職が集まりにくい経済状況にもなっています。
介護と派遣の相性が良くない理由
事業者が派遣会社を利用するメリットは必要な人材を必要な期間だけ雇用することができることです。
ただし、介護職は人対人のサービス業なので、どうしても個別対応が求められます。
そのため現場に入ってから最低限の仕事ができるまでに多少なりとも研修期間が必要です。
それが介護と派遣の相性が良くない理由ですね。
介護サービスを利用している方のデメリットにもなります。
新聞記事には、全国で働く介護職員のうち派遣社員が占める割合は1割未満だと書かれていました。
介護事業者側も出来ることなら派遣会社は利用したくないと考えていると思います。
まとめ
出来る限り派遣は使いたくないけど使わざるを得ない。
そんな人手不足がどんどん深刻化してきているが故の「介護職の派遣料金が上昇」だと思います。
上の表のように派遣を利用するメリットはたくさんあります。
でも、僕はある程度長い期間を同じご利用者さんの介護をすることで知識や経験を高めていった方が効率的だと考えていので、いくら派遣の時給が上がったとしても介護職員が派遣を利用して仕事を探すのはお勧めできませんね。
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