「介護スタッフのための 安心!薬の知識」を読んで服薬介助の疑問を解決しよう

一包化された内服薬
介護の仕事をしていると、薬を扱わなければいけない場面がたくさんあります。
薬は、ひとつ間違えただけで重大な事故につながってしまうことがあるので日々の業務の中でも特に気を使っています。

医療面については、基本的には看護職員の業務範囲だと思いますが、どうしても介護職員がやらなければいけなかったり判断しなければいけないことも多いですよね。

また法律的にもまだグレーな部分があるので、少しでも自信を持って薬の介助が出来るように「介護スタッフのための 安心!薬の知識」という本を読んで勉強してみました。

介護スタッフのための 安心!薬の知識

内容に入る前に軽く本の紹介を。

手軽に読める文庫本サイズです。
『高齢者に多い病気と処方薬を簡単解説!薬のトラブルの対処と予防がよくわかる!ジェネリック医薬品と先発医薬品の対応表付き! 』
ということで、前半(P.1~62)で薬の取り扱いなど最低限知っておきたい薬の基礎知識について、後半(P.63~314)では高齢者によくみられる病気や症状とその治療に使われる薬について書かれています。
読み物としては、前述したように全体の3分の1程度しかありません。

後半は、読み物というより辞書のような形なので、現場で気になったものを調べる時に活用する方がよさそうですね。

薬の介助の疑問とその答え

介護現場でありがちな薬の介助に関する疑問とその答えを書いていきますので、参考にしてみてください。

法律上で介護士がやっていい医薬品の使用の介助は?

まだまだグレーな部分が多い介護業界、普段何気なくやっていることが実は法律的にはやってはいけないことだったなんてことがあります。
医療行為もそのひとつですね。

医療行為かそうでないかは厚生労働省からの通知などを根拠にしています。 判断に迷いそうな場面の事例をもとに何が医療行為になるのかをご紹介しています。正しい知識を身に付けて自分の身を守りましょう。

少しずつ法律が整備されて、どこからどこまでが医療行為なのか明確になってきています。
流れとしては介護職員が出来ることが増えていますよね。

以下にあげたものは、介護職員がやっていいことです。

・皮膚への軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く)
・皮膚への湿布の貼付
・点眼薬の点眼
・一包化された内服薬の内服(舌下上の使用も含む)
・肛門からの座薬の挿入
・鼻腔粘膜への薬剤噴霧
・市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器での浣腸

ただし一定の条件があって『容態が安定していて、経過観察の必要性がなく、医薬品の使用方法に専門的な配慮が必要な場合ではないこと。医師や看護師が介護士による医薬品の使用の介助を認め、本人や家族にもそれを伝えていること』などが前提となっています。

介護士が医療行為を行うことで罪に問われる事例もありますので十分に注意が必要です。
今回の記事の薬の話とはちょっと違いますが、違法な医療行為によって介護職員が書類送検されたニュースが最近ありました。

 介護士が必要な研修を受けないまま入所者に栄養剤注入などの医療行為を施したとして大阪府警は2日、大阪府羽曳野市の介護付き有料老人ホーム元施設長(43)ら計22人を医師法違反などの疑い、運営法人を社会福祉士及び介護福祉士法違反の疑いで書類送検した。
【介護士ら研修受けず医療行為か 大阪・羽曳野の老人施設】朝日新聞デジタル

経管栄養を介護職員が行うには、50時間の講義に加えて実地研修のある喀痰吸引等研修を受ける必要があります。
それをせずに医療行為を行っていたことが罪に問われてしまっているんですね。
正直こわいです。

薬は何で飲んでもいいの?

薬は水で飲むのが基本です。

製薬会社は、水で飲むことを想定して効果を表示しているからです。
水以外のもので飲んだ場合は、薬の効果が出にくかったりで過ぎてしまうこともあるので注意が必要です。

特に気を付けなければいけない飲み物と相性の悪い薬は以下のとおりです。

飲み物薬の分類製品例
牛乳抗菌薬ケフレックス
鉄剤フェロミア
グレープフルーツジュース降圧剤アダラート
脂質異常症治療薬リピトール
睡眠導入薬ハルシオン
コーラ解熱鎮痛剤アスピリン
コーヒー気管支拡張薬テオドール
安定剤セルシン

ただし、お茶程度でしたらそれほど影響がないといわれています。
水が用意できなかったり介護業務上の手間など、しょうがない場面ではお茶での服薬も問題ないと思います。
僕もお茶で普通に飲ませていました。

参考 薬はなぜ水で飲まないといけないのか(日経Goodayセレクション)

薬をご飯に混ぜて飲んでもいいの?

なるべく避けた方がいいです。

服薬介助を嫌がったりして、薬を飲むことが難しい場面ではやってしまいがちですよね。
でも、できればこれはやめた方が良いです。

理由としては、食事に薬を混ぜて提供すると食事の味が変わってしまい、食事自体にも拒否するようになってしまう可能性があるからです。
薬を確実に飲んでもらうのは大切ですが、なるべく食事は食事でおいしく食べてほしいですよね。

錠剤を割ったりくだいて飲んでもいいの?

基本的にはダメです。

薬には、効果を高めるために工夫がされているものがありますので、飲み込みが悪いからといって安易にくだいて服薬してもらうのは良くないです。
必ず医師や薬剤師に相談してから対応を考えましょう。

食前薬と食直前薬は違うの?

違います。

食前薬は食事の30分くらい前、食直前薬は食事をするすぐ前に服薬します。

どのタイミングで薬の効果が高まるようにするかを考えられていますので、服薬の時間は確実に守るようにしましょう。
食直前薬をあまり早い時間に飲んでしまうと、副作用などのマイナス要因が出てしまう可能性があります。

まとめ

普段何気なく飲ませている薬ですが、ご利用者さんの命を守る大切なものです。
CMでもよく聞くように用法、用量を守って服薬の介助をしていきたいと思います。

また、少しずつでも薬の知識を増やしていって、日々のケアに活かしたり、いざという時に対応できるようにしたいですね。

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この記事を書いた人
ヒデ(@marukaigo)
30代、男性
ユニット型特養で働いてる介護福祉士
介護業界6年目、ユニットリーダーやってます
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