認知症への不安感をあおりすぎでしょ?『認知症の人、救急病院の94%「診療困難」』

救急車
高齢化が進み、認知症の患者数は年々増加しており、新聞やテレビなどのメディアでも認知症がよく話題にあがるようになってきました。

話題になるのはいいことだと思うのですが、過度に認知症に対する不安をあおっているのではないかと感じた記事があったのでご紹介します。
2014年11月28日の日経新聞朝刊『認知症の人、救急病院の94%「診療困難」 意思疎通できず』という記事です。

アンケートを元に書かれた記事

この『認知症の人、救急病院の94%「診療困難」 意思疎通できず』という記事は、国立長寿医療研究センター(愛知県)などが全国の救急病院に実施したアンケート結果を元に書かれました。

2013年度に全国の救急病院3697カ所に調査票を送り、589カ所から有効回答を得た。

とのことで、その結果は以下のようなグラフにまとめられていました。

全国の救急病院調査 認知症患者への対応
認知症患者の対応について「対応は困難だと感じることがある」が94%を占めています。
その理由(複数回答)は「転倒・転落の危険」が88%で最も多く、「意思疎通が困難」(85%)「検査・処置への協力が得られにくい」(82%)が続いています。

衝撃的な見出し、救急病院の94%「診療困難」

記事の見出しには『救急病院の94%「診療困難」』との文字が。
さすがにこれは大げさすぎだと思います。
「診療困難」という言葉からは、まったく手当てができないような印象を受けてしまいますよね。

また、回答についても「ある」か「ない」かで答えているので、そりゃ「ある」か「ない」かで言ったら「ある」んでしょう。
例えば、回答が「よくある」「時々ある」「ほとんどない」「全くない」から選択するパターンだったら、ほとんどが「時々ある」になるのではないでしょうか。

この記事の見出しを見て、認知症の知識があまりない人に「認知症はなんて恐ろしい病気なんだ、救急で搬送された時にまともな治療も受けられないなんて」と思わせようとしているのではないかと疑ってしまいます。

認知症の症状は様々

認知症とは、「物事がちょっとずつ認知できなくなってしまう心の病気」です。
やや専門的な言葉を使うと「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態になっていくこと」です。

急に脳に障害を負ってしまったのでなければ、認知症の症状は徐々に進行していきます。
ひとくちに認知症といってもその症状は人それぞれで、それをひとまとめにして認知症患者は対応が困難かを答えるのには無理があります。

まとめ

認知症の患者数は、専門家の間ではすでに65歳以上人口の10%(242万人程度)に達しているという意見もあります。今後、高齢者人口の急増とともに認知症患者数も増加し、2020年には325万人まで増加すると予想されています。
誰もが認知症の人とかかわりをもつことがある社会になっていくはずなので、認知症についての正しい認識が広がっていくといいですね。

この記事に関して言えば、認知症で診療が困難な人はいるけど、そうでない人もたくさんいることをわかってほしいです。

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この記事を書いた人
ヒデ(@marukaigo)
30代、男性
ユニット型特養で働いてる介護福祉士
介護業界6年目、ユニットリーダーやってます
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